売上を増やすためには、整理して考えれば、(1)今既に持っている既存客、見込客に対して効果的なアプローチをすること。(2)新しい見込客を獲得しつづけること。この二つで成り立つ。問題が起きるのは、このどちらかができていない、または、両方ができていないことが原因である。言い方を変えてしまえば、この二つだけをきっちりやれれば、どのような商売であっても繁盛するしかないということだ。経営に悩んていると、どうしてもいろいろなことに目が行き、振り回されてしまいがちになるが、単純化すると、この二つだけなのである。(内田游雲)
profile:内田游雲(うちだ ゆううん)
ビジネスコンサルタント、経営思想家、占術家。中小企業や個人事業等の小さな会社のコンサルティングを中心に行う。30年以上の会社経営と占術研究による経験に裏打ちされた実践的コンサルティングには定評がある。本サイトのテーマ「気の経営」とは、この世界の法則や社会の仕組みを理解し、時流を見極めて経営を考えることである。他にも運をテーマにしたブログ「洩天機-運の研究」を運営している。座右の銘は 、「木鶏」「千思万考」。世界の動きや変化を先取りする情報を提供する【気の経営(メルマガ編)】も発行中(無料)
売上の増えない原因は2つに集約される
小さな会社に限らず、社長にとって、常に一番の関心事は、どうすれば、今よりもっと売上を増やすことができるだろうかということだ。その他の悩みは、この枝葉にすぎない。人材育成も、元をたどれば、売上を大きくしたいからであり、また、資金繰りについても、売上が思うように上がらない為に起こる悩み事である。
結局、ビジネスにおいて、売上を計画通り上げていくことさえできたら、そのほとんどの問題は解決されてしまうものである。
では、売上が増えない原因とは何だろうか。
この原因には次の2つがある。
1つ目は、
今既に持っている既存客、見込客に対して効果的なアプローチができていない。
2つ目は、
新しい見込客を獲得していない。
これだけだ。
このどちらかができていない、または、両方ができていないことが売上が上がらない原因である。言い方を変えてしまえば、この二つだけをきっちりやれれば、どのような商売であっても繁盛するしかないということだ。
経営に悩んていると、どうしてもいろいろなことに目が行き、かえって振り回されてしまいがちになるのだが、単純化すると、この二つだけなのである。

あなたには62,500人の見込客がいる
ここで、基本として知っておくべきことが、どのような人であっても、62,500人程の見込客を持っているということだ。もちろんあなたにもだ。
62,500人。
間違いではない。
一般的に、誰でも平均250人の知り合いがいると言われている。日常生活上の知人や友人、さらには、携帯に登録されている人、年賀状のやり取りをしている人、さらには、取引先やセールスの人など数えていけば平均が250人位なのだ。
これは、また、個人が個別に認識できる限界の数ともいわれている。まず、あなたには、こうしたアプローチできる知り合いが250人はいるということを自覚することだ。さらに、考えを進めていくと、この250人の知り合いも、やはり、250人の知り合いを持っている。
あなたの250人の知り合いとの人間関係を深めていけば、自ずと、その知り合いの250人へのアプローチの協力を得ることができるということである。
つまり、間接的なアプローチも含めれば
250×250=62,500人
こうした膨大な数の見込客が、そこに存在することに気づく。
集客で悩む必要などない
これだけの見込客を誰であっても潜在的に持っているのである。これが、見込客の基盤として存在する。だから、まずは、この見込客に対してしっかり計画的にアプローチできさえすれば、たいていのビジネスは、十分に経営が成り立つはずなのである。
私が、コンサルティング等で小さな会社の社長に話を聞くと、
「どうやって集客したらいいか判らない」
こうした答えがかなりの割合で返ってくる。
しかし、集客で悩む必要はまったくない。なぜなら、既に62,500人もの見込客を持っているからだ。あとは、この見込み客に対して効率的にマーケティングをしていくだけでいい。
ここに焦点を当てた集客方法を「絆マーケティング」と呼ぶ。
「絆マーケティング」は、私が主催する「気の経営塾」で、まず、最初に取り組んでもらうマーケティング手法である。これをコツコツ、実行していれば、集客に困ることはほとんど無くなる。
お客は必ず減っていくものである
そして、既に存在する見込客に対してしっかりとアプローチできる仕組みが出来上がったら、次にやらなければいけないのは、新しい見込客を獲得し続けることだ。
どのようなあなたの会社の熱烈なファンであっても、必ずいつかは離れていく。これは、絶対に止めようがない。以前、連絡が取れなくなった顧客について調べたが、その6割以上が、転居していて、中にはお亡くなりになった方もいた。お客は、どんなに頑張っても常に減り続けてしまうのだ。
だから、新しいお客を獲得し続けないと、絶対にジリ貧になっていく。常に新しいお客を、獲得し続ける仕組みを作る必要があるのだ。
つまり売上を増やすためには、整理して考えれば
(1)今既に持っている既存客、見込客に対して効果的なアプローチをすること。
(2)新しい見込客を獲得しつづけること。
この二つで成り立つということである。もし、いま、売上に問題を感じているなら、この二つが機能しているかを考えてみてればいい。そこに、ヒントが見つかる。