弱肉強食の資本主義を生き抜く小さな会社の経営術とお金の絶対法則

人が人生を終えてもお金の存在はずっと続く

お金との関係は人生を左右し、貧困は親から子へと連鎖する。幼少期の金銭観が大人になっても影響を及ぼし、経営者の価値観は社員や家族へ波及する。資本主義は弱肉強食であり、経済格差は拡大するが、小さな会社は柔軟性を活かして生き残る道を探るべきだ。最も重要な法則は「収入より支出を抑える」こと。正しいお金の使い方を学び、貧困の遺伝を断ち切る意識を持つことで、会社と家庭の未来を変えられる。意識を変え行動すれば、貧困の連鎖は断ち切れるのだ。(内田游雲)

profile:
内田游雲(うちだ ゆううん)

ビジネスコンサルタント、経営思想家、占術家。静岡県静岡市に生まれる。中小企業経営者に向けてのコンサルティングやコーチングを専門に行っている。30年以上の会社経営と占術研究による経験に裏打ちされた実践的指導には定評がある。本サイトのテーマ「気の経営」とは、この世界の法則や社会の仕組みを理解し、時流を見極めてスモールビジネス経営を考えることである。他にも運をテーマにしたブログ「運の研究-洩天機-」を運営している。座右の銘は 、「木鶏」「千思万考」。世界の動きや変化を先取りする情報を提供する【気の経営(メルマガ編)】も発行中(無料)

内田游雲の発行する【気の経営-メルマガ編-】(無料)はこちらから

お金との関係ほど、人生のあらゆる局面に長く深く影響を与えるものはない。
なぜなら、私たちは生まれる前から両親に「お金」について語られ、生まれてからはおこづかいや生活費を通じてその価値を学び、亡くなった後も誰かが私たちの残した財産を扱うからだ。
いわば、人が人生を終えてもお金の存在はずっと続く。
ここに気づくだけでも、お金をどう扱うかがどれほど大切かが見えてくる。

お金との関係が人生を左右する

小さな会社の経営者にとっても、お金との付き合い方が事業の成否を左右する。
経営者が自分自身のお金の価値観を見直すことは、会社におけるキャッシュフロー管理や社員への給与、設備投資などへ直接影響するからだ。
ここで重要なのは、「お金」は単なる道具にすぎないのに、私たちの思考や行動を縛る強大な力を持っているという点だ。

お金のパワーを認めつつも、その力に振り回されないためには、自分の根本的な価値観を再確認することが大切だ。
人は生きている限り、お金と別れることも、離婚することも、逃げ出すこともできない。
だからこそ、お金と良好な関係を築く必要がある。
まずは、自分がどのようにお金と向き合っているのか、その姿勢を自覚することから始めよう。
経営者としてだけでなく、一個人としても、お金は一生のパートナーなのだ。

貧困は連鎖し貧乏は遺伝していく

「貧困は連鎖し貧乏は遺伝していく」
こうしたフレーズを耳にしたことはないだろうか。
これは、生物学的な遺伝子とは違う意味で、親や周囲の大人がお金に対して抱いてきた考え方や態度が、そのまま次の世代に影響を与え続けるということを示している。
幼少期に
「お金は苦労して稼ぐもの」
「お金を持ちすぎるとロクなことがない」
といったネガティブな刷り込みを受けると、大人になっても潜在的にそう感じてしまう。

経営者の場合、自分が受け継いだ「貧困マインド」を無自覚に社員や家族に伝えてしまうリスクがある。
たとえば、無意識に
「どうせうちの会社は小さいから高みは目指せない」
と思い込んでいれば、社員のモチベーションや会社の成長にブレーキをかけかねない。

さらに、その姿を子供が見れば、
「お金は得ようとしてもうまくいかない」
という認識を深めるかもしれない。

しかし、この「貧困の連鎖」は一度知れば必ず断ち切ることができる。
ネガティブな固定観念を「書き換えよう」と意識するだけでも、小さな変化が生まれるからだ。
小さな会社だからこそ、柔軟な発想と行動力で新たな道を切り開く余地がある。
過去の遺産ではなく、自分の手で未来をデザインする、そんな意識を持つことがスタートラインとなる。

資本主義のルールを生き抜く

現代の資本主義は弱肉強食の構造を色濃く持ち、経済格差はますます拡大している。
アメリカの大統領が誰になろうと、富裕層と貧困層の差は大きくなる一方だし、世界的に見ても
「お金を持つ者がさらにお金を増やす」
仕組みが整っている。
成長し続ける経済の恩恵を最大限に受けるのは、すでに莫大な資本を持つごく一部の富裕層だ。

では、小さな会社の経営者はどうやってこの資本主義のルールを生き抜けばいいのか。
一つのヒントは、やみくもに大企業のまねをしないことだ。
大きな資本を持たない分、フットワークが軽いという利点を生かす。
ニッチな市場を狙う、独自のサービスを磨く、オンラインの活用で販路を広げるなど、小さな会社ならではの柔軟性を武器にできる。

重要なのは、
「格差があるから無理だ」
と最初から諦めないことだ。
確かに、弱肉強食という厳しい現実は存在するが、その中でいかに自分の持ち味を生かすかを考えるのが経営者の腕の見せどころだ。
格差社会のルールを嘆いても状況は変わらない。
むしろルールをうまく利用し、会社が生き残る道を探る前向きな視点が求められる。

収入より支出を抑える絶対法則

資本主義のルールを生き抜くうえで、もっともシンプルかつ絶大な効果を発揮するのが
「収入よりも支出を少なくする」
という絶対法則だ。
個人でも会社でも、この基本が守れないと、いくら売上があっても手元に残らないし、最終的には倒産や借金苦に追い込まれる危険が高まる。

実際に小さな会社が陥りがちなのは、利益が出た瞬間に無駄な出費を増やしてしまうこと。
新しい設備や広告費など、将来のための投資は大切だが、何でもかんでも拡大路線に突き進むのは危うい。

拡大路線に突き進むのは会社を危うくする

一度、固定費が増えると、売上が落ちたときのダメージが大きくなるからだ。
だからこそ、まずは自分たちの事業にとって本当に必要なものを見極める慎重さが必要になる。

とはいえ、必要な出費までカットしすぎると成長の芽を自ら摘むリスクもある。
大事なのは、無駄なコストと必要な投資を峻別することだ。
そのためには、キャッシュフロー表や損益計算書をしっかり把握し、
「今どのくらいのキャッシュが動いているか」
を常に確認する習慣を身につけよう。
収入より支出を抑えることは地味だが、長期的に見れば会社を安定させる最強の防衛策となる。

お金の使い方が会社の未来を変える

経営者のお金の使い方や価値観は、ダイレクトに会社の雰囲気や方針に現れる。
例えば、社員教育に熱心にお金をかける会社は、社員の意欲やスキルが向上し、結果的に業績アップにつながるかもしれない。
一方で、必要な経費すら渋りすぎてしまうと、社員のモチベーションが下がり、顧客満足度にも影響が出る可能性がある。

ここで大切なのは、
「お金を引き寄せる力」
「お金を引き離す力」
のバランスだ。
お金を引き寄せる力とは、前向きな投資や積極的な営業活動、社員への適切な報酬などを通じて会社の活力を高めること。
一方で、お金を引き離す力は、無駄な支出を抑え、必要ない設備投資をしないことで会社を安定させることだ。
両方をバランスよく実行してはじめて、
「小さな会社がしぶとく勝ち残る」
経営が可能になる。

また、経営者個人のお金の使い方を社員や家族はよく見ている。
「お金をどう使うか」
という姿勢は口先だけではなく、行動に表れるものだ。
子供が
「貧困は連鎖し貧乏は遺伝していく」
という流れに巻き込まれないためにも、経営者自身が正しいお金の使い方を体現することが重要になる。
事業と家計は密接につながっているので、会社だけでなく家庭でも賢いお金の使い方を心がけることだ。

【参考記事】:

貧困の遺伝を断ち切る経営術

貧困の連鎖は、無自覚に親から子、経営者から社員へと引き継がれる。
しかし、この流れは意識さえすればいつでも断ち切れる。
何より大切なのは
「自分の思い込みに気づく」
ことだ。
幼少期に刷り込まれたお金のイメージが、自分の経営判断を歪ませていないだろうか。
たとえば、
「どうせ小さな会社だから大したことはできない」
という考え方は、貧困マインドを固定化し、事業のチャンスを逃す要因になりかねない。

まずは、自分の経営方針やお金の使い方を見直し、
「収入より支出を抑える」
資本主義の絶対法則を守りながら、必要な投資には思い切ってチャレンジする。

貧困は連鎖し貧乏は遺伝する現実を認識す

家計でも同様に、お金の出入りを数字でしっかり把握し、
「今何を優先すべきか」
を冷静に判断する習慣をつける。
これらの行動を積み重ねることで、お金をめぐる不安や恐怖を和らげ、社員や家族へのポジティブな影響力を発揮できるようになる。

最終的に大切なのは
「未来を変えられる」
という自覚だ。
貧富の格差が広がる資本主義の中でも、自らの強みを活かし、無駄を省く経営ができれば、小さな会社はしっかり生き残れる。
貧困は連鎖し貧乏は遺伝していく
この厳しい現実を認識しつつも、それを断ち切る行動こそがあなたと会社の可能性を開く鍵となる。
今日からでも、遅すぎることはない。

関連記事

  1. この世界にお金はどれくらいあるのか-お金の量と信用創造の仕組み-

  2. お金の歴史を知ればお金の本質が見えてくる

    お金の歴史を知ることでお金への理解が深まる

  3. お金の正体とお金の本質について

  4. ある日突然に収入が0になってしまう

    「世の中お金じゃない」が通用しない瞬間-お金を稼ぐリアルと生き残り術

  5. 理想を具体的に描いて行動し続ける

    イメージするだけでは稼げない!小さな会社のお金の引き寄せ術

  6. 強い願望はいつしか信念へと変わっていく

    稼げる人の思考法!願望を「確信」に変えてお金を呼び込む習慣

error: Content is protected !!