お金を稼ぐ人の共通点は決断力と行動力にある

お金を得るためには、決断し行動を起こすことが不可欠だ。成功する経営者はチャンスを見極め、計算されたリスクを恐れず挑戦する。一方、行動しない人は障害ばかりに目を向け、先延ばしを続けて機会を逃してしまう。完璧な状況を待つのではなく、小さくても成功体験を積み重ね、自信を育てることが重要だ。市場は常に変化し、動き続けることでしか成長はない。決断のスピードを意識し、試行錯誤しながら柔軟に進むことで、ビジネスの未来を切り拓ける。（内田游雲）

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内田游雲（うちだゆううん）
ビジネスコンサルタント、経営思想家、占術家。静岡県静岡市に生まれる。中小企業経営者（特にスモールビジネス）に向けてのコンサルティングやコーチングを専門に行っている。30年以上の会社経営と占術研究による経験に裏打ちされた実践的指導には定評がある。本サイトのテーマ「気の経営」とは、この世界の法則や社会の仕組みを理解し、時流を見極めてスモールビジネス経営を考えることである。他にも運をテーマにしたブログ「運の研究－洩天機－」を運営している。座右の銘は、「木鶏」「千思万考」。世界の動きや変化を先取りする情報を提供する【気の経営（メルマガ編）】も発行中（無料）

多くの社長が陥りがちな落とし穴は「もし失敗したらどうしよう」という考え方だ。確かに、会社の経営にはさまざまなリスクがつきまとう。資金繰り、人材確保、取引先との関係――どれも失敗が許されないように感じるかもしれない。しかし、そこで決断を先延ばしにしていては、お金を得るチャンスも同時に逃してしまう。

「行動しないという選択」は、表面上は安全策に見える。けれど、いつまでも足踏みしている間に、市場は動き、ライバルは新しいサービスを始め、顧客のニーズも変化していく。結局のところ、先が完全に見えるまで何もしない姿勢は、じわじわと経営体力を奪う遠回りだと言える。

大事なのは、成功への第一歩を踏み出すときのスピードである。なぜなら、ビジネスチャンスは常に流動的で、待っていても完璧なタイミングはやってこない。現状を打破したいなら、「今すぐ決断し、まずは動いてみる」というシンプルな姿勢が、想像以上に大きな成果をもたらす。

お金を稼ぎ続けるために必要なのは、チャンスを見逃さない目である。成功する経営者は「ここに好機がある」と瞬時に察知する。一方で、同じ状況を見ているのに「これは障害だ」と感じ、まったく行動に移せない経営者もいる。

たとえば、新たなビジネスアイデアを聞いたとき、チャンス志向の経営者は「これなら自社の強みに合うかもしれない。とりあえずテストしてみよう」と前向きに検討する。ところが、障害ばかりが見えてしまう人は「うまくいかなかったらどうしよう」と悩み、結局は何も動かない。

この違いを生む要因の一つは「自己評価」だ。自分自身の能力や会社の可能性を高く見積もる人は、たとえ壁があっても乗り越えられると信じて挑戦する。だが、常に「自分には無理だ」「これはリスクが大きい」と考える人は、心のどこかで失敗を前提にしてしまうため、一歩が踏み出せない。

もちろん、ポジティブに考えて動き出せば必ず成功するわけではない。しかし、「うまくいかせてみせる」という気概で行動することでしか見えない景色があるのも事実だ。経営で大事なのは、問題に遭遇してから工夫する柔軟性と粘り強さ。チャンスを捉える視点を持つことで、行動の幅は格段に広がる。

「行動する」うえで避けて通れないのがリスクである。だが、「リスクを取る」イコール「無謀に突っ走る」ことではない。お金の稼ぎ方を追求するなら、リスクは計算づくで取るべきだ。

たとえば、新事業を立ち上げる際に詳細な調査もなくいきなり大金を突っ込むのは、無謀といわれても仕方がない。一方、入念なマーケットリサーチを行い、最悪の場合のシナリオを把握し、代替案も用意したうえでスタートすれば、リスクは大幅にコントロール可能になる。

成功者は、最悪の結果になったとしても「いくらでも挽回のチャンスはある」と考える。だからこそ、リスクを取る際にも落ち着いて動ける。一方で、金に縁のない人は「もし失敗したら取り返しがつかない」と思い込み、結果的に何もしないという選択をしがちだ。しかし、行動しなければ得られるものはゼロどころかマイナスに転じるリスクすらある。

経営とは常に変化との闘いだ。どれだけ確実に思える商品やサービスでも、市場には予測できない要素が潜んでいる。つまり完全に安全な選択肢などないというのが現実だ。腹をくくって賢くリスクを取る姿勢こそが、会社を一段上のステージに引き上げる原動力になる。

決断を下したら、次に大事なのはスピーディーな初動である。実際に動き始めると、不安や迷いは一気に薄れていくものだ。むしろ、走り出してみて初めて「こうすればもっと上手くいくかも」というアイデアも出てくる。頭の中であれこれシミュレーションするより、実践から学ぶ方がはるかに速い。

ここで意識したいのは、迷っても行動を止めない姿勢。失敗を恐れて立ち止まると、いつまでも軌道に乗れない。初動の遅れは、ビジネスの勢いにも大きく影響を与える。小さな会社ほど、思い立ったら即行動して仕組みを作り、軌道修正を繰り返すほうが成功しやすい。

また、行動を起こす際は「仮説→実験→検証→改善」という流れを意識するとスムーズだ。大げさに構えず、まずは小さなスケールで試してみる。そして、得られたデータを基にプランをブラッシュアップする。そうすれば、リスクを抑えつつ早い段階で成果を得られる可能性が高まる。

事前にすべての問題を完璧に洗い出そうとすると、結局は何も動けなくなる。もちろん最低限の確認は必要だが、行動を先行させる意識を持つことが、結果的に会社の命運を左右する。とにかく走り出し、走りながら調整する。これこそが小さな会社の強みを最大限に生かすポイントである。

「うまくいくはずがない」と最初から諦めてしまうと、ビジネスチャンスは永遠につかめない。逆に「絶対にうまくいく。どうにかして成功に持っていく」と信じながら行動すれば、どんな困難も乗り越えるためのアイデアが湧いてくる。経営においては、その前向きな姿勢こそが大きな武器だ。

特に小さな会社の場合、初めから大きく勝負しようとするより、小さな成功体験を重ねていくほうが堅実である。たとえば、小規模のテスト販売で顧客の反応を確かめ、好評なら徐々にエリアを広げる。そうした小さな成果が積み重なると、社長自身も「いけるぞ」という手応えを得られるし、社内の士気も高まる。

失敗をしても落ち込まず、そこから学ぶ意識があれば、むしろ次のステージへとつながるステップになる。リスクを取ることが必ずしも失敗に直結するわけではない。もし結果が振るわなくても、その体験を糧に別のアイデアを試せるだけの柔軟性があれば挽回は可能だ。

経営者が自信を持つことは、従業員や取引先にも好影響を与える。「この社長となら一緒に面白いことができそうだ」という期待感は、ビジネスを加速させる原動力になる。小さな成功を丁寧に積み重ねることで、会社全体のムードがポジティブに変わり、さらなる行動を後押ししてくれる。

最後に強調したいのは、経営者が常にチャンスを探し続け、行動し続ける姿勢だ。世の中は想像以上に速いスピードで変化している。数年前には有望だった業界が突然下降線をたどることもあるし、逆に新技術や新サービスの台頭で大きく稼げる分野が生まれる場合もある。

金に縁のない人は、口では「チャンスを探している」と言いながら、実際には立ち往生して何ヶ月も、時には何年も足踏みしてしまう。そうこうしているうちに、有望だったはずのチャンスは姿を消してしまう。ビジネスの世界で勝ち続けるには、継続的にアンテナを張って情報をアップデートし、そのうえで素早く行動することが欠かせない。

また、人脈の活用も重要なポイントだ。他業界の経営者や専門家から意外なヒントを得られることも多い。自分だけの視点に固執すると、どうしても視野が狭くなる。定期的に新しい刺激を取り入れ、「面白そうだ」「自社に活かせるかも」という直感を大事にして行動する。それが会社の未来を拓くエンジンになる。

お金の稼ぎ方を追求したいなら、常に自分の強みに磨きをかけつつ、マーケットの動きを敏感にキャッチし、試せることはどんどん試す。行動した結果がもし悪くても、そこから学んで再挑戦すればいいだけのこと。停滞する暇があるなら、挑戦し続けるほうがはるかに可能性は広がる。そうした経営者の姿勢こそが、お金を呼び込み、会社を成長させる近道になるのだ。

常にチャンスを捉える視点を持ち、計算されたリスクを恐れず行動に移すことが、ビジネスの未来を切り拓くカギになる。どうせやるなら大胆に、しかし無謀にならないように賢く挑戦を続けることだ。結局のところ、小さな成功を積み重ねる経営者こそが、大きなお金をつかむ資格を手にする。