借金のことばかり考えないほうがいい

多くの社長が経営において、最も頭を悩ませているのが借金の返済である。しかし、こうした借入金返済の苦労は、言い換えれば、幸福の役に立たない無駄な努力だ。だから、いつまでも借金のことを考えることは止めることである。借金があるのであれば、悩むことなく機械的に返済をすることだ。頭の中が借金返済でいっぱいなうちは、何をやってもなかなか上手くいないものだからだ。(内田游雲)

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内田游雲(うちだ ゆううん)

ビジネスコンサルタント、経営思想家、占術家。静岡県静岡市に生まれる。中小企業経営者に向けてのコンサルティングやコーチングを専門に行っている。30年以上の会社経営と占術研究による経験に裏打ちされた実践的指導には定評がある。本サイトのテーマ「気の経営」とは、この世界の法則や社会の仕組みを理解し、時流を見極めてスモールビジネス経営を考えることである。他にも運をテーマにしたブログ「運の研究-洩天機-」を運営している。座右の銘は 、「木鶏」「千思万考」。世界の動きや変化を先取りする情報を提供する【気の経営(メルマガ編)】も発行中(無料)

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多くの社長が経営において、最も頭を悩ませているのが借入金の返済だ。
しかし借金にいつも頭を悩ませているのは、あまりいい方向性ではない。

借金の返済は20%内に抑える

借金の返済をいくら頑張っても、それは、会社や人生の繁盛にはつながっていかない。借金の苦労は、言い換えれば、幸福の役に立たない無駄な努力なのだ。

そうはいっても借金が返せなければ会社は破産してしまう。
無駄だけど、必ずやらなければいけない。

残念なことに、あなたに借金があるのであれば、なるべく早く返済をすることである。これには、個人の借金やクレジットカードの残高も含まれる。

もちろん借金をすることが、全ていけない訳ではないが、借金が大きくなると事業や生活を圧迫し、お金を稼ぐために必要な余裕が無くなってしまうことになる。

また、借金はエネルギー的にはマイナスなので、稼ぐというプラスのエネルギーを相殺してしまいやすいのだ。だから、返済が営業利益の20%を超える場合には、交渉して返済計画を立て20%以下にしていく。逆に、今現在の返済が20%以下の場合は、営業利益の20%までを繰り上げて返済していく。

借金返済のことばかり考えない

ただし、いつまでも借金のことを考えることは止めることである。

借金の返済は一度計画を立てたら、あとは機械的に返済していけばいい。そうすれば、気がつくと借金がなくなっていることに気づくだろう。

ところが、頭の中が借金の返済でいっぱいなうちは、何をやってもなかなか上手くいないものだからだ。

だから、基本的に借金をすることは望ましくない。
ただし、一部の例外を除いては。

返済が営業利益の20%枠内に計画する

この一部とは、その借金が設備投資に必要な場合だ。
あるいは、知識、スキルや、経営のための投資だ。
なぜなら知識やスキルはそのタイミングでしか身につけられないことが多いものだからである。そうした知識やスキルが必要になっている状況を打開するには、どうしてもこうした投資が必要になる。

さらに知識やスキルに投資した場合にだけ、かなりの高確率で大きなリターンをもたらす。だから、この場合のみ借金もやむをえないと考えることもできる。これが唯一の例外である。

ただし、それも計画的に行う必要がある。あくまでも、返済が営業利益の20%枠に入るように計画すべきなのだ。

借金せず残った金で経営する

この借金についての話は、重要なことだから、今借金がある人は必ずやっておくことだ。こうすること、あなたの収入は自然と増えていくことになる。

とても単純なことなのだが、まず、営業利益の10%を貯蓄して急な出費に備えておく。次に、営業利益の20%を借金の返済にあてる。そして、残った金額で事業や生活をしていく。

大事なのはこの順番だ。
(1)まず貯蓄
(2)そして借金の返済
(3)残りで事業や生活
それでは、お金が足りないと思うのは、頭を使っていない証拠か、既に借金の影響で事業がや生活が破綻している可能性が高い。
とにかくこれを守っていくことだ。

必ず予算を立てて経営をする

必ず予算を立てて経営をする

お金に困る社長の特徴として、総てがどんぶり勘定なことがあげられる。
今の時代だから、収支を小まめに記録することはパソコンやスマホで簡単にできるはずだ。

それだけではなくて、予算を立てて事業だけでなく生活をやっていくことを考えて欲しい。
これまで事業をやり生活をしてきたのだから、年間の売上や、営業利益、収入や支出、借金の返済額などはスグに分かるはずだ。
これが判れば、まず年間で予算を決めて行く。年間が決まれば、これを月割にしてみれば、月間の予算が明確になるだろう。

そもそも会計というのは、税金の申告のために行うのではない。
こうした、お金の流れを計画的にして行くために有るのだ。

ただ、これをやるだけで、驚くほど事業や生活の状態が見えてくる。
そして、そこからどうしていけばいいかも見えてくるのだ。

借金の返済や貯蓄だけではなく、将来に向けてどのように投資していくのか。特に、必要な知識を学んだりスキルを身に着けるなどの計画を立てていくのだ。

経営だけではなく、人生も最終的なところは数字である。
だからこそ、スタートも数字(つまり予算)から始める必要がある。
これができていけば、借金返済で悩むことも少なくなっていく。
さらに、時間とともに資金繰りが良くなり、事業や生活が安定していくことになる。

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