ビジネスを経営をする時に、ぜひ覚えておいて欲しいのは「決して有名になる必要はない」ということだ。現代は、ほとんど全ての人がスマホで動画を撮る時代であり、たいていのスキャンダルは、誰かが撮影した動画や写真がもとになっている。有名人になってしまったら、常に撮影されてるという状態が起こる。今の時代は有名になるとプライバシーがなくなるどころか、攻撃対象にされるので失うものも多いものなのだ。(内田游雲)
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内田游雲(うちだ ゆううん)
ビジネスコンサルタント、経営思想家、占術家。静岡県静岡市に生まれる。中小企業経営者に向けてのコンサルティングや人生のコーチングを専門に行っている。30年以上の会社経営と占術研究による経験に裏打ちされた実践的指導には定評がある。本サイトのテーマ「気の経営」とは、この世界の法則や社会の仕組みを理解し、時流を見極めて経営を考えることである。他にも運をテーマにしたブログ「運の研究-洩天機-」を運営している。座右の銘は 、「木鶏」「千思万考」。世界の動きや変化を先取りする情報を提供する【気の経営(メルマガ編)】も発行中(無料)
無理に有名になる必要はない
ビジネスを経営をする時に、ぜひ覚えておいて欲しいのは「決して有名になる必要はない」ということだ。有名人になるのではなくて、小さなコミュニティーの中で名前が知られていれば充分なのである。数字で考えるのならば、ほんの数千人の間でだけ有名になれればいいのである。
そもそも、有名になるという定義とはどういうことかというと、
「あなたに会ったことの無い人が、あなたを知り、気に入り、信用している」
こうした感覚を抱くことだ。
そして、この人たちは、あなたがいれば気づき、喜んであなたに会いたがる状況になる。あなたの記事を読み、ネットで動画を視聴し、商品を買い、あなたの真似をするのだ。
しかし、実際には、こういったファンを何十万人も持つ必要はなく、5000~1万人ほど取り込むことができれば、小さいながらも売り手市場を手にすることができるはずだ。
そして、講演会の依頼、プロジェクトに関する相談。時には、業界紙からのコメントの依頼が舞い込み、それがまた、あなたの知名度を保つ事になり、達成感や充実感を感じられ人生が楽しくなる。
場所や時間に縛られず生きる
さらに、そうした活動は、世界のどこにいてもできるため、場所や時間に縛られない、自由な人生を送ることができるようになる。これが、小さな会社を経営することで目指す世界である。
テレビに出ている芸能人や有名人に憧れ、自分もそうなりたいとか、そういう人と友達になりたいと思う人はとても多くいるだろう。また、芸能人や有名人は、さぞかし素敵な暮らしをしているだろうと思ってしまう人も多いものだ。
しかし、テレビに出ている有名人の実生活は、意外と苦労の多いものである。まず、テレビやラジオの収録や雑誌の撮影や取材があると、決められた場所に行かねばならず、リハーサルなども含めると、かなりの時間を拘束されることになる。
ホテルや空港のラウンジでスマホやパソコンをいじってる個人事業の社長の方が余程快適に暮らせているのだ。
有名だとろくなことはない
また、テレビに出ると、知名度が上がり過ぎるため街で話しかけられたり、勝手に撮影されたりするようになる。今の時代は、誰もがどこかで撮影されているという時代である。
ほとんど全ての人がスマホで動画を取る時代で、たいていのスキャンダルは、誰かが撮影した動画や写真がもとになっている。有名人になってしまったら、常に、撮影されてるという状態が起こる。食事をしていても周りの人からジロジロ見られ会話も聞かれ、もはや人のいない場所か個室でしかリラックス出来なくなってしまうものなのだ。
さらに、全く見ず知らずの見知らぬ相手から、嫉みややっかみを買うことになる。ホリエモンなど、こうした大衆の嫉妬で刑務所にまで行く羽目になったわけで、有名になりすぎると、たいていろくなことはない。
今の時代は有名になるとプライバシーがなくなるどころか、攻撃対象にされるので失うものも多い。 批判や攻撃する側は 「品行方正にしていれば 批判や攻撃しない」と勝手なことを言うだろうが欠点のない人などいないし、 常に視線を意識して生きる人生は、想像以上に息苦しいものである。
また、匿名の相手から ネット上で攻撃されたり物を壊されたりすると不快をとおりこして、もはは不気味なものである。
あなたの動向を逐一追ってくれるコアなグループがあれば十分であり、それで、ビジネスは成り立つし、自分の名誉欲も満足されるものである。
だから、専門誌で有名になるくらいまでのほうが特定層からはチヤホヤされつつ快適に暮らせるので丁度良い。小さなコミュニティーの中で名前が知られていれば、経営的にも幸福度からも充分なのだ。