小さな会社の社長は、どうも集客を甘く見ているフシがある。もちろん、必要性は判っているのだろうが、どれほど、集客が大事なのかについては腑に落ちていない気がする。重要なのは、商品ではなく、どのように集客して売るかということだ。特に小さな会社は、ネットとリアルの二つの集客方法を身につけておくことで、有利な状態を作ることができるようになる。(内田游雲)
profile:内田游雲(うちだ ゆううん)
ビジネスコンサルタント、経営思想家、占術家。中小企業や個人事業等の小さな会社のコンサルティングを中心に行う。30年以上の会社経営と占術研究による経験に裏打ちされた実践的コンサルティングには定評がある。本サイトのテーマ「気の経営」とは、この世界の法則や社会の仕組みを理解し、時流を見極めて経営を考えることである。他にも運をテーマにしたブログ「洩天機-運の研究」を運営している。座右の銘は 、「木鶏」「千思万考」。世界の動きや変化を先取りする情報を提供する【気の経営(メルマガ編)】も発行中(無料)
ネット環境が小さな会社を有利にする
今の時代には、大手企業よりも中小企業の方が時代に適している理由のひとつは、集客がしやすいからである。
正しく言えば、大手と変わらないことが小さな会社でもできるようになったのだ。
これは、インターネットの普及に伴い、日本全国に向けての集客が、安価でできるようになったことが、その理由の一つとして挙げられる。
これまで、広告といえば、全国に向けての集客となると全国紙に広告を出すか、TVなどの全国向け媒体に広告を出す他に方法が無かった。
全国紙やTVにCMを出すとなると、やはり、最低でも数百万円の資金が必要になる。
当然のことながら、そんなお金は小さな会社やお店には到底ある訳がない。
しかし、それが今では、ネット広告を使えば、かなりの安価で広告を出すことができるようになってきているのだ。
つまり、これによって、小さな会社やお店などでも大手企業並みの、全国からの集客ができることを意味している。
それどころか、むしろ、ニッチに特化することによって、より狭いターゲットに対して効果的な集客を実現することが可能になっているのだ。
小さな会社にこそチャンスがある
中小企業や個人事業者といった小さな会社にとっては、現代はとても大きなチャンスがあると言ってもいい。
特に小規模事業者と言われる小さな会社は、ネットを使った集客方法を身につけておくことで、この有利な集客を利用することができるようになる。
ネットを使った集客には、いくつかの方法があるが、少なくとも一つは得意な方法を身につけておくことだ。
そもそも、小さな会社の社長は、集客を甘く見ているフシがある。
もちろん、必要性は判っているのだろうが、どれほど、集客が大事なのかについては腑に落ちていない気がする。
小さな会社やお店が陥る失敗のパターンは、商品がいいから売れるだろうという間違った考え方だ。
そもそも、商品の優劣などは、実際に買って使ってみなければわからない。
だから、商品が売れるかどうかは、商品の良し悪しとは、関係ない。
それよりも重要なのは、どのように集客して売るかということだ。
まず最初に集客がある
小さな会社にとって、最も重要なことは、どうやって集客するかが、まず、先にあるべきだ。それを最初に商品ありきで考えてしまう為にうまくいかないのだ。
そうではなくて、まず誰をどのように集客するかがあって、それから商品が生まれたほうが、ビジネスは軌道に乗りやすい。
一部の才能がある人たちは、商品からビジネスを組み立ているように見えて、実は、商品と集客を同時に計画をしている。
しかし、普通の人はこれができない。だから、失敗する人が後を立たないのだ。
まず、誰をどうやって集客するのか。
ここから始めることである。
こうした集客には大きく二通りある。一つは、リアルからの集客。
もう一つはネットを利用した集客だ。リアルというのは、これまでのチラシや雑誌などの広告を使った集客のことだ。
どちらが優れているわけではなくどちらにも利点と欠点がある。
では、どちらを利用するかといえば両方同時にである。
お客の入口は多いほうが当然いい。
しかし、この両方を効率よくやれているところは、そんなに多くはない。
もちろん、商品やサービスの特性によってどちらを重視していくべきかは変わることになる。
しかし、必ず両方を効果的に使って集客していくことで、業績は大きく改善していくものなのだ。