商売繁盛の秘訣!「売上方程式」で売上が劇的に変わる理由

顧客数×購入回数×客単価=売上高

「売上方程式」とは、「顧客数 × 購入回数 × 客単価=売上」というビジネスの基本公式で、ジェイ・エイブラハムが紹介した。売上を分解し、強化すべき要素を明確にできる。小さな会社が売上を伸ばすには、顧客リストの作成、リピート率向上、客単価アップが重要。数字を見える化することで成長が可能になるというものだ。(内田游雲)

profile:
内田游雲(うちだ ゆううん)

ビジネスコンサルタント、経営思想家、占術家。静岡県静岡市に生まれる。中小企業経営者に向けてのコンサルティングやコーチングを専門に行っている。30年以上の会社経営と占術研究による経験に裏打ちされた実践的指導には定評がある。本サイトのテーマ「気の経営」とは、この世界の法則や社会の仕組みを理解し、時流を見極めてスモールビジネス経営を考えることである。他にも運をテーマにしたブログ「運の研究-洩天機-」を運営している。座右の銘は 、「木鶏」「千思万考」。世界の動きや変化を先取りする情報を提供する【気の経営(メルマガ編)】も発行中(無料)

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小さな会社を経営していると、毎日の仕事に追われて、気がつけば
「あれ、今月の売上どうなってたっけ?」
と頭を抱えることも多い。
だが、そんなときこそ原点に立ち返ってほしい。

売上方程式の基礎を学ぶ

「売上方程式」は、すべての商売の根幹だと言われるほどシンプルかつ強力な数式である。
その数式は、ずばり
「顧客数 × 購入回数 × 客単価 = 売上」
これを「売上方程式」と呼ぶ。
アメリカの有名な経営コンサルタント、ジェイ・エイブラハム(Jay Abraham)がその著書で紹介し、今や世界中の経営者に広く知られている。

この売上方程式の何がすごいかというと、売上をシンプルに分解して
「どこを改善すべきか」
がひと目でわかる点にある。
言い換えれば、
「顧客数を増やす」
「購入頻度を高める」
「客単価を上げる」
という3つの要素のどれを強化するかを考えれば、売上増の戦略が見えてくるのだ。

たとえば、
「100人の顧客が年に10回買ってくれて、1回あたりの単価が1万円」
となれば、売上は100人×10回×1万円=1,000万円。
では、顧客を120人に増やしたら?
購入回数を年12回にアップしたら?
客単価を1万2千円に改善したら?
それぞれ掛け算で売上が上がると想像すると、ちょっとワクワクしてこないだろうか。

経営の基本である数字管理と聞くと、難しそうに思うかもしれないが、まずはこの簡単な掛け算から始めてみるといい。
売上方程式は本当にシンプルな公式でありながら、あなたのビジネスを次のステージに押し上げる大きなヒントになるはずだ。

ここでは、この売上方程式をベースに、小さな会社でもすぐに活用できるノウハウをまとめていく。
実務に活かしながら読み進めてもらえれば、きっとあなたの会社の売上アップに役立つだろう。

売上方程式を構成する要素

「顧客数 × 購入回数 × 客単価」。
この3つがそろってこそ売上方程式が成り立つ。
では、それぞれの要素をもう少し掘り下げてみよう。

●顧客数
顧客数は、あなたのビジネスを支えてくれているお客様の総数だ。
「新規客」と「既存客」をどう増やすかがカギになる。
注意すべきは、単に延べ来店数や問い合わせ件数ではなく、「ユニークなお客様の数」を正確に把握することだ。
よくあるのが「今月は200人来店した」というデータだけを見て安心してしまうケースだ。
実は同じ人が複数回来店している場合もあれば、新規客が少ない場合もある。
顧客リストを整備しないと、正確なユニーク客数はわかりにくい。

●購入回数
次は購入回数、すなわち
「ある一定期間(通常は1年)のうち、1人のお客様が何回購入してくれたか」
を示す指標だ。
ここで重要なのはリピート率だ。
お客様は一度購入して満足すれば、当然また買いに来てくれる可能性が高まる。
何度もお店を利用してくれる“常連さん”をいかに増やすかが、安定した売上を生むポイントになる。

●客単価
客単価とは、1回の購入あたりでお客様が支払う平均金額のこと。
「うちの商品は高すぎるかも・・・」
と価格設定を下げるよりも、
「どうやって満足度を高め、適正価格を提示するか」
を考えるほうが大切だ。
商品の価値をしっかり伝え、お客様にとって納得できるものであれば、多少単価が高くても不思議と売れる。

これら3つの要素は、単純なようでいて奥が深い。
小さな会社が成長していくうえでは、どの数字をどう伸ばすかが大きな分岐点になる。
以下で、それぞれの要素を高める実践的な方法を紹介していく。
もちろん、すべて同時にやるのがベストだが、いきなり全方位に手を広げるのは難しいかもしれない。
まずはあなたの会社で最も取り組みやすいポイントからはじめてみてほしい。

顧客リストと顧客数の伸ばし方

小さな会社や個人事業の場合、まず最初に取り組むべきは「顧客リストの作成」だ。
これは顧客数を正確に把握するための出発点になる。
住所や電話番号、メールアドレスなどの基本情報はもちろん、できれば購入履歴なども管理しておきたい。

「うちはラーメン屋だから、顧客リストなんか作れないよ」
という声も聞こえてきそうだが、そこをなんとか工夫してみるのが大事だ。
ポイントカードを作る、SNSでフォローしてもらう、LINE公式アカウントで友だち登録してもらうなど、集客と顧客リスト化を同時に行う方法はいくらでもある。
紙の会員カードでも良いので、とにかく
「何らかの形で常連さんを把握できる仕組み」
を用意しよう。

●新規顧客を呼び込む
次に、新規顧客を増やす施策としては、チラシや広告を打つだけが手段ではない。
SNSやホームページなどデジタルを活用する方法もあれば、既存顧客にクチコミ紹介をお願いする方法もある。
小さな会社では、予算が潤沢にあるわけではないので、高額な広告よりも
「口コミの輪を広げる」
ことに力を注ぎがちだ。
しかし、口コミを呼ぶにも、まずは既存のファンを大切にする姿勢が欠かせない。

●見込み客リストを育てる
「まだ買ってはいないが、興味を持ってくれている人」
をリスト化しておくのもおすすめだ。
資料請求や問い合わせをしてきた人、イベントに参加してくれた人など、将来のお客様になりうる見込み客を把握しておくと、キャンペーンや新商品の案内を送るときに活かせる。

顧客数を増やすには、こうした地道なリストづくりがカギになる。
派手な打ち上げ花火のような集客キャンペーンを1回やるより、日々コツコツと顧客リストを増やす方が、長期的には効果が大きい。
すでに顧客化している人も、まだ顧客になっていない人も、しっかりと「リストに載せる」という意識で取り組んでみよう。

購買頻度を高める具体策

顧客数を増やすことが大切なのは言うまでもないが、小さな会社が安定して利益を出していくためには、既存顧客からのリピート率が肝心になる。
つまり「購入回数を増やす」、これが売上方程式の次のキーポイントだ。

●お客様がリピートしたくなる理由
人は満足した体験をすると、自然と
「また行きたい」
「もう一度利用したい」
と思うもの。
食べ物がおいしい、接客が心地いい、店の雰囲気がステキ。
理由はさまざまだが、リピートしてもらうには総合的な“価値”が重要になる。
価格が安いだけではなく、
「ここで買うとなんだか楽しい」
「ここに来るとホッとする」
といったプラスアルファの要素を感じてもらうことだ。

●継続的に接点を持つ仕組み
顧客との接点を定期的に持つことも、購買頻度アップには欠かせない。
たとえばメールマガジンやLINEメッセージなどで、新商品の情報やセールの案内を届ける。
一度買ってくれたお客様に、タイミングを見てお得な情報を発信するだけで、意外と反応は高い。

●ロイヤルカスタマーを育てる
特に小規模ビジネスでは、「繰り返し購入してくれるファン客」がいるかどうかで売上は大きく変わる。
リピート率が高いお客様ほど、商品やサービスに愛着があるので、スタッフと良好な関係を築きやすい。
そこから、さらに口コミが広がることも多い。
いい意味で「濃い」ファンを作るには、顔の見えるコミュニケーションや、顧客一人ひとりに合わせたきめ細かなフォローがポイントになる。

●顧客に“もう一回”来店させる方法
「次回使える割引クーポン」
「誕生日クーポン」
「ポイントカード」
など、いかにも定番だが、それらは購買頻度を上げるための王道施策だ。
ここで大事なのは、クーポンやポイントがただの“オマケ”にならないように、商品やサービスの本質的な魅力も同時にアピールすること。
値引きだけに頼らず、
「次回はこんな新メニューがありますよ」
とか
「次はこういうイベントをやりますよ」
と、お客様が次回訪れる理由をしっかり伝えよう。

客単価を上げる商品戦略

売上方程式の最後の要素は「客単価」。
これを上げると、一人当たりの購入額が増えるので、顧客数や購買頻度が同じでも売上アップに直結しやすい。
とはいえ、ただ値上げすればいいという話ではない。
小さな会社が客単価を上げるには、しっかりとした“提供価値”の見直しが不可欠だ。

●アップセルとクロスセルを活用
有名な手法として「アップセル」と「クロスセル」がある。
アップセルとは、より上位の商品やサービスを購入してもらうこと。
たとえばレストランなら
「通常サイズ→大盛り」
「レギュラーメニュー→特選メニュー」
などがイメージしやすい。
クロスセルとは関連する商品を合わせて購入してもらうこと。
たとえばカフェでコーヒーと一緒にケーキをすすめるのがこれにあたる。
いずれもお客様にとって魅力的な提案になれば、客単価アップにつながる。

●価値を伝えるマーケティング
客単価を上げるには、
「高くてもこの価値なら買いたい!」
と思ってもらうことがポイントだ。
そこで欠かせないのがマーケティング。
商品の特徴やコンセプトをわかりやすく、かつ魅力的に伝える工夫が必要になる。
たとえば、お店のPOPやチラシ、SNS投稿などで「食材のこだわり」や「製造過程での工夫」など、ユニークなストーリーを語ると興味を持ってもらいやすい。

●価格設定を戦略的に行う
価格を決める際は、「原価+利益」という単純な計算だけでなく、お客様の心理も考慮しよう。
たとえばキリのいい価格よりも少し端数をつけると、安く感じるという心理テクニックは有名だ(980円など)。
逆に高額商品を扱う場合、安易に値下げするより「高級感」を演出したほうが売れ行きが伸びることもある。
価格戦略は奥が深く、試行錯誤を重ねながら自社の商品やサービスに最適な設定を探す必要がある。

客単価は、お客様の満足度と表裏一体だ。
単に高いだけではリピートしてもらえないし、安すぎても利益が残らない。
適正価格と顧客満足のバランスを見極めることで、「何度でも買いたい」と思わせる商品・サービスを提供できるようになる。

売上方程式を活かす経営術

最後に、
「顧客数 × 購入回数 × 客単価」
を日々の経営にどう組み込むかを考えてみよう。
小さな会社や個人事業は、派手な広告に頼れないぶん、自分たちの強みを数字ベースで確認しながら、地に足をつけて戦略を立てることが重要だ。

●数字を“見える化”する
売上方程式を使いこなすには、何はともあれデータが必要になる。
特に顧客数をしっかり把握するには、顧客リストが欠かせない。
リストを作ったら、月ごと・年ごとに
「新規顧客が何人増えたか」
「既存顧客のリピート率はどれくらいか」
「客単価は上がったか」
をチェックしよう。
数字を常に見える化しておくことで、ビジネスの健康状態を素早く把握できる。

●売上方程式を常に意識
実際に経営をしていると、どうしても日々の雑務やトラブル対応に追われがちだ。
しかし「売上方程式は経営の基本」という言葉を忘れず、常に「顧客数・購買頻度・客単価」の3要素を意識してほしい。
たとえばスタッフミーティングでも
「今月は顧客数が少し減っているから新規キャンペーンを打とう」
「客単価を上げるにはセットメニューを導入してみよう」
など、具体的な改善策を考える材料になる。

●小さな会社だからこそPDCA
大企業ほど複雑な組織ではないぶん、小さな会社や個人事業こそPDCAサイクル(Plan-Do-Check-Action)を回しやすい。
計画を立てて実行し、結果を分析して改善する。
一連の流れを短いスパンで繰り返すことで、トライ&エラーを重ねながらビジネスを成長させていける。

売上方程式を自社の強い味方につける

●継続的な改善で売上を伸ばす
売上方程式を活用したからといって、すぐに劇的な成果が出るとは限らない。
しかし、数字を追いかけながら改善するプロセスを続けていると、気づいたときには着実な成長が見えてくる。
大切なのは「継続性」と「具体的な目標設定」だ。
たとえば
「今年は顧客数を20%増やす」
「来月は客単価を500円アップする」
など、わかりやすい目標を立てよう。
そして、目標達成のための施策を一つひとつ試していく。

以上が、小さな会社の経営者に向けた「売上方程式」の活用ガイドである。
顧客数、購入回数、客単価という3つの要素を意識しながら、地道に数字を追いかけてみよう。
売上方程式はシンプルだが、それだけに奥深い。
あなたのビジネスが成長していくための“経営の基本”が、きっとこの公式の中に凝縮されているはずだ。

アメリカでトップクラスの経営コンサルタント、ジェイ・エイブラハムによって世界に広められたこの公式は、どんな規模のビジネスでも応用できる。
ぜひあなたの会社にフィットする形にアレンジして、楽しみながら実践してみてほしい。
数字はウソをつかない。
だからこそ、売上方程式を自社の強い味方につけて、さらなる発展を目指していくことである。

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