社長は自分の貢献度を過小評価してはいけない

社長が会社で一番重要な存在である

小規模事業や個人事業では、社長が一番重要である。もちろん一番多くの時間働いている。そして一番大きな価値をお客に提供しているはずである。こうした社長自身の働きに対して、確実に金銭的な見返りを得られるようにするため、まず一番最初に、社長は自分自身に対価を支払うことを最優先させる事が重要である。大事な事は、最も重要な自分自身に納得のいく給料を払うことだ。(内田游雲)

profile:内田游雲(うちだ ゆううん)
ビジネスコンサルタント、経営思想家、占術家。中小企業や個人事業等の小さな会社のコンサルティングを中心に行う。30年以上の会社経営と占術研究による経験に裏打ちされた実践的コンサルティングには定評がある。本サイトのテーマ「気の経営」とは、この世界の法則や社会の仕組みを理解し、時流を見極めて経営を考えることである。他にも運をテーマにしたブログ「洩天機-運の研究」を運営している。座右の銘は 、「木鶏」「千思万考」。世界の動きや変化を先取りする情報を提供する【気の経営(メルマガ編)】も発行中(無料)

社長が会社で一番重要な存在だ

私が以前の会社をやっていた時、自分のお金はいつも後回しにしていた。これは、ほとんどの小さな会社の社長が経験することだと思うが、とにかく、支払いと社員への給料の支払いを最優先して怠らないようにしていたのだ。そして、月末に残った僅かな額を自分の為に支払っていた。

その結果がどうだったかというと、結局、ずっと金銭的に苦労し、長時間一生懸命働いていたにも関わらず、私の収支は、常にぎりぎりセーフという感じだったのだ。このギリギリセーフというところが、思い当たる社長が多いのではないだろうか。

もし、今あなたがこういった状況であるのなら、一度、この当然だと思える行動を見直すことをお勧めする。

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自分の貢献度を過小評価しない

一見、当たり前にように思えるこの行為が、実は経営をおかしくしている原因となっている。こうした苦しい思いをして給料を払っていた社員たちは、わずか3ヶ月、6ヶ月、あるいは1年ほどで辞めていった。

どういう訳か、私はそんな社員たちのほうが、自分よりも重要だと考えていたのだ。当たり前にように行っていたこの考え方が、実際には、自分の貢献度を過小評価し、社員の働きを過大評価してたのである。

そしてある時に、ふと気づいたのだ。私のビジネスの中では最も重要で絶対に欠くことのできない存在は、私自身だということにだ。たとえ、何があろうとも、この会社に最後まで留まるのは自分だけであり、一番働いているのは自分である。その上、失敗すると全責任を持って、個人の持つ全ての資産を差し出すのも自分なのだ。すべての儲けは自分で始まり自分で終わるのに、自分の分はさておいて、他人の給料ばかり保証していたのだ。

この状態を何年も続けていると働くことにやりがいを感じられなくなって、気分も疲れてきてしまう。もう何もかもが嫌になって、すべてを辞めてしまおうかと思った時にふと気づいたのだ。

「これは、やはりおかしい」と。

まず自分自身に最初に対価を支払う

まず自分自身に最初に対価を支払う

ここに気がついてから、私は考え方を変えることにした。自分自身の働きに対して、確実に金銭的な見返りを得られるようにするため、まず一番最初に、自分に支払うことを最優先させるようにしたのだ。

そもそも私がいなければビジネスは無くなり、社員たちは職を失ってしまう。一番大事な事は、最も重要な自分自身に納得のいく給料を払うことなのだ。

こうして重点に置くポイントを一つ転換しただけで、不思議な事にビジネスはちゃんと周り始めた。自分自身が受け取ることを拒否していたために、上手く回らなくなってしまっていたのだ。

「では社員までお金が回らなくてもいいのか?」

こうした質問がありそうだが、それでいいのだ。冷たいようだが、社員まで給料が回らないということは、その社員が必要ないということである。言い換えれば、給料を払えるだけの価値が提供されていないということだ。だったら、不要な社員を切るべきなのである。

それができなないということは、経営に対する考え方が根本的に間違っているのということなのである。

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社長が一番価値を創り出している

同じような間違いをする社長がじつに多くいる。そのほとんどが小規模事業や個人事業のような小さな会社の社長だ。

小さな会社においては、社長が一番重要である。もちろん一番多くの時間働いている。そして一番大きな価値をお客に提供しているはずである。

だったら、社長者自身がその対価をしっかりと受け入れることが必要なのだ。そうしないと不思議なことに業績が下がってきてしまうのである。そもそも、社長者のモチベーションが下がれば、業績が下がるのがあたりまえなのだ。

まず、一番重要な人間(つまり社長自身)に、正当な対価を払うこと。これが最初のやるべき重要なポイントなのである。

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