成功とは、価値あるゴールを段階的に達成していくことだ。自分や仕事の成功をきちんと定義し、計測可能なゴールを決めていなければ、それが成功しているかどうか判らない。成功がどんな姿かを知らなければ、それが現れても気づけないのだ。会社の経営は、綿密に計画を立てる価値があるものだ。まず実行する前に、どれだけ細かく計画を立てることができるか、これで、成果が決まるのである。(内田游雲)
profile:内田游雲(うちだ ゆううん)
ビジネスコンサルタント、経営思想家、占術家。中小企業や個人事業等の小さな会社のコンサルティングを中心に行う。30年以上の会社経営と占術研究による経験に裏打ちされた実践的コンサルティングには定評がある。本サイトのテーマ「気の経営」とは、この世界の法則や社会の仕組みを理解し、時流を見極めて経営を考えることである。他にも運をテーマにしたブログ「洩天機-運の研究」を運営している。座右の銘は 、「木鶏」「千思万考」。世界の動きや変化を先取りする情報を提供する【気の経営(メルマガ編)】も発行中(無料)
段取り八分で戦わずして勝つ
あなたは、旅行に行く時に、いきなり空港のチケットカウンターに並んで、
「旅行に行きたいので、どこでもいいからチケットをください」
などとと言うだろうか
もちろん、そんなことをする人は、ほとんどいないはずだ。
普通は、準備に何カ月もかけ、行き先を家族と相談して決め、スケジュールを調整した上で、交通手段やホテルの手配をするはずだ。
さらには、その旅行についていろいろと調べたり話をしたりもする。
出発までの日数を数えて楽しみに待ち、「その日」に向かって気分を盛り上下ていく。
あなたも家族も、想像の中で、何度もそこを「訪れ」そして、実際に出発の日がやってくると、綿密に計画し、鮮やかに思い描き、何度も確認し膨らませていた旅行へと旅立っていくものだ。
そして、長い間想像してきたことを、実際に体験し、想像よりも素晴らしい体験に喜びを感じるはずだ。
これが普通の人が行う旅行の計画である。
ところが、旅行の計画にこれだけのエネルギーをつぎ込んでいるのに、なぜ、人生や仕事、そして経営を偶然任せにしてしまうのだろうか。
なぜ、朝起きて、服を着て、玄関を出て、後は即興で済ませてしまうのだろうか?
経営計画を立てる重要性
たとえ小さな会社や個人事業者であっても、旅行と同じ位綿密に経営に関する計画を立てる価値があるはずだ。
いや、それどころか、むしろ、それ以上に計画を立てる必要がある。
しかし、ほとんどの人が、何が欲しいのかもどこへ行くのかもわからないままに、なんとなく一日を過ごしてしまうのである。
仕事や経営の計画よりも旅行の計画に、よほどエネルギーを注いでいる。
経営者のそもそもの間違いはここにある。
人生や仕事は、まずゴールを決めることが、成功の鍵になる。
成功とは、価値あるゴールを段階的に達成していくことだ。
自分や仕事の成功をきちんと定義し、計測可能なゴールを決めていなければ、それが成功しているかどうか判らない。
成功がどんな姿かを知らなければ、それが現れても気づけないのだ。
商売でいうのならば、それは、経営計画になる。
大きな会社はともかくとして、小さな会社や個人事業者で、この経営計画をしっかりと立てている人は、ほんの一握りしかいない。
だからこそ、旅行の計画と同じ位の、いや、むしろそれ以上のエネルギーをこの経営計画に注いでいくことが必要なのだ。
経営計画に八割の力を割く
成功を手にする為の重要なキーワードは
「段取り八分」
という言葉だ。
段取りとは、何をどの順番で行うかということである。
つまり、計画することだ。段取り八分とは、この計画に八割の力を割くということだ。
まず実行する前に、どれだけ細かく計画を立てることができるか。
これで、決まるということだ。
これは、個々の仕事や経営の全てのシーンに当てはまる。
「やる前に、どこまで段取れるか?」
ここで商売の勝敗が決まるのである。
「段取り八分」とは、戦う前に勝敗が決まるということだ。
つまり、孫子のいうところの「戦わずして勝つ」ということなのだ。
あなたの毎日を、仕事のやり方を、そして経営への取り組みをもう一度見直してみてほしい。
その日の仕事の計画をしっかりと立てているか?
さらには、経営の計画をしっかりと立てているか?
そして、もしこれまで経営計画をしっかりと立てていなかったなら、今すぐ立てるようにするほうがいい。
それだけで、他の多くのライバルから抜き出ることができるようになる。