ビジネス経営とは彼我一如の世界を目指すこと

会社の経営というのは、実際には、だれでも最初は初心者である。できなくて当たり前なのだ。ミスをしてもいい。それを失敗として、終わらせるのではなく、なぜ間違ったのかをよく検証して再トライすればいい。経営者もお客も初めて同士だ。お互いに成長しながら続けていくしかない。(内田游雲)

profile:
内田游雲(うちだ ゆううん)

ビジネスコンサルタント、経営思想家、占術家。静岡県静岡市に生まれる。中小企業経営者に向けてのコンサルティングやコーチングを専門に行っている。30年以上の会社経営と占術研究による経験に裏打ちされた実践的指導には定評がある。本サイトのテーマ「気の経営」とは、この世界の法則や社会の仕組みを理解し、時流を見極めてスモールビジネス経営を考えることである。他にも運をテーマにしたブログ「運の研究-洩天機-」を運営している。座右の銘は 、「木鶏」「千思万考」。世界の動きや変化を先取りする情報を提供する【気の経営(メルマガ編)】も発行中(無料)

ビジネスの経営というのは、実際には、だれでも最初は初心者である。
はじめは新しいことばかりで、思うようにできないことも沢山あって、悩んだりすることも数多くあるはずだ。こうしたことを、真面目な人ほど深刻に捉えがちなようだが、焦る必要は全くない。

上手くできないのが当たり前

初心者とは、
『はじめて習う人。習いはじめの人。習ったばかりの人』(広辞苑第六版)のことであり、できなくて当たり前なのだ。

お子さんのいる方はお分かりだろう。
まだ首も座っていない赤ちゃんに哺乳びんを渡して、「これ、飲んでみなさい」といっても、赤ちゃんは自分で飲むことができるだろうか?

この世に生まれて間もない小さな命だ。親がサポートしてあげないと何もできない。言葉を喋ることも、歩くことも、ひとつずつ、その子の成長に合わせて教えていくものだ。

小さな一歩を積み重ねていく

最初からすべてうまくできないことに対して、自分を責めたりしなくていい。ミスをしてもいいのである。それを「失敗」として、終わらせるのではなく、なぜ間違ったのかをよく検証して、また再トライすればいいだけのことだ。

トライ&エラーを繰り返す中で、
「あ!ここはこのやり方でやればうまくいくんだ」
とか
「あの方法はここでも使えるんだ」
ということが、少しずつ自分の中で見えてくる。

“千里の道も一歩から”である。

最初から百点満点を取ろうとしなくても、小さな一歩を積み重ねていけば、いつの間にか、あなただけの頂上にきっとたどり着けるはずだ。

経営者もお客も初めて同士

これは、お客もまったく同じである。

あなたが提供する商品やサービスに関しては、ほとんどのお客は、始めてなのだ。だったら、一生懸命、サポートする必要がある。そうしないとお客も幸福になれない。

お店や会社を経営することは、経営者もお客も初めて同士だ。
だから、お互いに成長しながら続けていくしかない。

その為には、お客とのコミュニケーションがとても重要になる。なぜなら、経営者はお客さんにお金を払ってもらいながら、育ててもらわなければいけないからである。自分だけが良ければいいというものではないからだ。

そもそも、商売は、どうしても売り手と買い手との間に対立構造がある。売り手側は、何とかして売って金を払ってもらおうとする。買い手側は、ちょっとでも得をしてやろうと考える。ここに対立が生じている。

では、ここからどうやって脱するかだ。

彼我一如の世界を目指す

客と私とは、対立ではなく同一円上にいる。
彼我一如の世界。

売るという言葉を忘れること。
ここに到達することである。

あなたは、何のためにお店や会社を経営するのだろううか?
金の為?
それでは、彼我一如にならない。
そこには対立が存在してしまう。

そうではなくて、周りの人にいい影響を与えることができる。
縁ある人にいい波動を与えることができる。
ここに尽きる。
そこには、売り手と買い手が存在しない。
あるのは、人間と人間との関係だけである。

関連記事

  1. 経営者は仕事を三つだけに絞れ

  2. 商売とは人の心の美しさを出しつくす生業

    小さな会社は社長の人間的魅力が重要になる

  3. プロの視点を借り客観的にビジネスを見直す

    善循環を生む経営とは社長が現場を手放すことから始まる

  4. 社長は自分の貢献度を過小評価してはいけない

  5. 自分の好きなことから商売を創造する

    好きな仕事はフローをもたらす

  6. 商品を売りたいなら最初に愛を伝えよう

error: Content is protected !!