好きなことを仕事にすることでフロー状態に入る

人間は誰でも好きなことは時間を忘れてできるものだ。楽しいことだから元気になれる。楽しいからやる気が出る。さらに、アイディアも出てくるようになる。強みを活かして自分本来の輝きを解き放つことで、いわゆるフローに入る人もいる。ビジネスでフローにはいるとどうなるかというと、まず、すべての物事が思うように運ぶようになるし、ワクワクし無我夢中で何かに取り組んでいる時の精神状態になり、共時性が発動されていく。(内田遊雲)

profile:内田游雲(うちだ ゆううん)
ビジネスコンサルタント、経営思想家、占術家。中小企業や個人事業等の小さな会社のコンサルティングを中心に行う。30年以上の会社経営と占術研究による経験に裏打ちされた実践的コンサルティングには定評がある。本サイトのテーマ「気の経営」とは、この世界の法則や社会の仕組みを理解し、時流を見極めて経営を考えることである。他にも運をテーマにしたブログ「洩天機-運の研究」を運営している。座右の銘は 、「木鶏」「千思万考」。世界の動きや変化を先取りする情報を提供する【気の経営(メルマガ編)】も発行中(無料)

運のいい人と運の悪い人がいる理由

強みに特化し、情熱を感じることをビジネスとして実現することで、仕事自体が 楽しいものになっていく。

なぜなら、人間は誰でも好きなことは時間を忘れてできるものだ。楽しいことだから元気になれる。楽しいからやる気が出る。さらに、アイディアも出てくるようになる。強みを活かして自分本来の輝きを解き放つことで、いわゆるフロー(流れの中に生きる)体験をする人も多くいる。

フローという言葉がいきなりでてきたが、そもそも、私が、フローになぜ行き当たったかというと、それは、運について調べていた時である。

世の中には、いつも運のいい人、いつも運の悪い人がいる。

こうした幸運・不運に差がつくのはなぜなのか?
ツイていない人もラッキーな人になれるのか?
じゃあ、その違いは何なのか?
そもそも、運がいいとはどういうことなのか?

そんなことについて、いろいろと考えていた。

そもそも「運がいい」とは、どういうことなのかというと、運がいいとは、「物事が思うように運ぶこと」、あるいは、すべての物事が都合のいいように働くということ」である。

これを、共時性(シンクロニシティ)の発動という。

四つの幸運がもたらされる要素

それでは、この状態をどんな人でも作り出すことは、できるのかだが、これについては、過去にイギリスの大学が調査し、以下のような興味深い結果が出ていた。

1ヶ月の間、幸運な人と同じような行動をしてもらい、自分の直感を大事にし、運があると期待をかけ、そして悪運には融通を持って対処するようにさせるという実験である。すると80%の人が自分の人生について幸福感を得て、幸運なように感じていたそうである。

そんな幸運の要素と呼ばれる4つは、

1. 内から聞こえる直感を大事にする
2. 新しい経験をすることや普段の習慣が壊れることに対し心をオープンにする
3. 毎日少しの時間だけ、うまくいったことを考えるようにする
4. 重要な会議や電話などする前に、自分を幸運な人間だと心に描く

こうすることで、だれでも 幸運になることができるとしている。
これが、フローの状態である。

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ビジネスでのフロー状態とは

では、ビジネスでフローにはいるとどうなるかというと、まず、すべての物事が思うように運ぶようになるし、ワクワクし無我夢中で何かに取り組んでいる時の精神状態になり、共時性が発動されていく。

共時性とは、
「同じ意味を持つ二つあるいはそれ以上の、因果的に無関係な出来事の同時生起」(ユング)と定義されるように、必要な人や物や出来事が勝手に押し寄せてくる状態である。簡単に言えば、ひたすら運がいいといわれる状態だ。

このフローは、すべての物事を成就させる力を秘めていて、何もかもがうまくいくようになっていく。つまり、このフローにさえ入れれば、何も考えなくても、すべてがうまくいく幸運の状態になっていくということだ。

このようにフローとは、流れに乗った状態のことで、確かな満足感と、生活に楽しさを与えるものです。そして、フローは、偶然を呼ぶ。つまりこの偶然は必然になるということである。

偶然が起こるということは、進んでいる道が間違っていないことの証であって、意味のある偶然を掴み、流れに乗ることが、フローに生きることということだ。こうした感覚は、私が提唱する気の経営と全く同じである。

内発的動機がフローに入るコツ

このフローに入るコツというものがある。
それが、内発的動機に従うことだ。

一般的に人間は、外から与えられる何らかの報酬を求めたり、処罰を避けるために行動を選択すると考えられている。

金銭や名誉、地位、人気などを求めること、競争に勝つこと、他者との比較で優位に立つこと、また法律に違反しないようにとか、他人から後ろ指を刺されないようにと評判を気にした行動、食欲や性欲といったようなものだ。これらを外発的動機と言う。

これに対して、心の底からこみ上げてくる動機を内発的動機といわれる。
この内発的動機についてはE・デシの行った次のような実験が有名だ。

とても面白いパズルを、被験者に解いてもらうと、当然休憩時間も熱中して取り組むのが普通だ。ところが1問解けるごとに1$ずつ与えるようにすると、全員が休憩時間には休むようになってしまう。

つまり、わずが1$の報酬でも、パズルを解く喜びをうばってしまうのです。つまり、ほんとうの喜びや楽しみは、外部から与えられる一切の報酬とは無関係に、心の底からこみ上げてくるものなのです。

日本では、このことをよく次のような言葉で表しています。

「仕事の報酬は仕事である」

ところが、こうしてせっかくフローに入っても、その状態をなかなか長く続けられない。

なぜなら、今の社会では、勉強していい大学に入り、いい企業に就職して出世することや、起業したり、あるいは、しこたま金が稼げる仕事に就いたりすることが、幼少の時からの人生の目標のようになってしまっている。

つまり「勝ち組」になり、社会の上層部に属することが憧れであり、絶対的に善だと思われているのだ。しかし「勝ち組」になったとたんに問題が発生する。

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自我の肥大が問題を引き起こす

それが、「自我の肥大」である。

自我の肥大というのは、自分の存在や影響力、能力などを過大評価することだ。自我が肥大してくると、関心が自分自身に集中し、自己中心的になり、自意識が過剰となり、独自のものの見方にこだわるようになっていく。

そして、客観的な視点が失われ、すべてを自分の利益に結び付けて発想する傾向が強くなってしまう。そして、自分の思い通りに物事が進まないとイライラするようになる。これが、自我の肥大した状態である。

フローに入るキーワードが「自由で楽しいこと」にあるから、まったく正反対の状態だ。これでは、せっかく入ったフローの状態も続くわけがない。

ビジネスをひたすら拡大したいという欲求も、この自我の肥大からくるものだ。

では、人はなぜ自我の肥大を起こすのだろうか?

自我は、自分の身体だけを支配するのでは飽き足らず、際限なく拡大しようとする欲望があり、なるべく多くの他人を自分の支配下に置こうとする性質を持っている。

現代の社会では、クリアな目標を確立して、それに向かって努力する生き方が求められていますが、その方向性と自我の特性は、同じルーツから出ている。したがって、人は社会の中で活動を強めると、自我の肥大に陥っていく傾向が強くなっていく。

自我の肥大は経営に悪影響を与える

自我が肥大すると、経営にも、もちろん大きく影響することになる。

それは、経営者の自我が肥大するとどうしても、ワンマン管理型のマネージメントに、なってしまう。自分がすべてを把握していなければ気が済まず、自分の思い通りに物事が進まないとイライラする経営者である。ワンマン型と呼ばれる典型的な経営者達だ。

しかし、自我の肥大は、すべてが悪いわけではない。

危機的状況のときは、トップダウンのマネージメント、強力な支持・命令で組織をコントロールする ワンマン型のマネージメントが有効に機能することが多いのも事実である。

ワンマン型だとリスクを恐れずに、すばやい決定ができるため、たとえどんな決定でも、何も決定をしないことよりましなことが多いのだ。本来、企業の運営は全員が全速力で走っている状態を保つことが最も重要であるから、方向は間違っているかもしれないが、とにかく組織のスピートを保って走らせることができるからである。

しかし、自我が肥大が進むと、特に危機的状況でもないのに、隅々まで自分の思い通りでなければ、気がすまなくなっていく。

部下は皆、上の顔色ばかりを見て疲れ切った状態になってしまい、そして、自我の肥大した経営者は、「何でうちは、こんなボンクラが多いんだ」と嘆きながら、ますます組織の支配に精を出すことになる。

実際には、自分自身の態度が、部下をボンクラに仕立て上げていることに、自我の肥大している経営者はいっこうに気がつかない。

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社長の人間的成長が成功の鍵になる

さて、ここで小さな会社の戦略について少し書いておく。

そもそも、小さなお店や個人事業がとるべき方法は、「生きがいから創造するビジネス」だ。「好きなこと」だから、時間を忘れて没頭できるし、「やりがいを感じている」から楽しく生き生きと仕事ができるビジネスである。これを「スモールビジネス戦略」という。

これは、ビジネスがフローに入る条件と同じだ。それはつまり、運がよくなる条件ということになる。このスモールビジネス戦略を発表した時には、多くの反論があがった。これまでの近代的で精巧な経営手法から見れば正反対だったからだ。

しかし、人間でも組織でも、合理性からはみ出した部分は、合理的な部分に比べて、はるかに大きく大切で、本質的なものであり、そもそも、人間も組織も合理的な存在ではない。むしろ、合理的を超えたところにこそ正解があるものである。

最終的に経営者の自我が成長して軽くなると、空気のような存在になっていく。自我の肥大がビジネスを硬直化させるのに対して、自我の成長はビジネスにフロー状態をもたらしていく。

つまり、社長の人間的成長なくしては、ビジネスがフロー状態に入ることは難しく、特に小さなお店や会社においては、経営者の人間性が最も大きくビジネスの成果に直結しているので業績に大きくかかわる事になっていく。

古くからいわれてきたことではあるが、経営者の人間性こそが、そのビジネスの成否を決める最も重要な部分なのだ。

私が主宰している「気の経営塾」に参加している社長の多くが自然とフロー体験をする。フローに入ると何が起きるかというと、いままで考えられなかったところから仕事のオファーが数多く届いたり、会えるはずのない人に会えたりといったことが頻繁に起こり出すのだ。

ただここで気をつけなければいけないのが、状況が良くなると、ついこれまでのやり方が顔を出してしまうことだ。そうするとフローが止まって元にもどってしまう。

強みを活かして自分本来の輝きを発することが、このフローに生きていくコツなのである。

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