無理にイノベーションを起こす必要はない

無理にイノベーションを起こす必要はない

商売をやる上で、必ずイノベーションを起こして、新しい商品を開発しなければいけないということはない。イノベーションとは、言い換えれば、新しい価値観を持った市場を創造することだ。ここを間違えて、市場にある需要を見ずに思いつきでイノベーションを模索し、新しい商品を開発して、その結果、やっぱり売れないという間違いを、とかく小さな会社はやりがちなのだ。(内田游雲)

profile:内田游雲(うちだ ゆううん)
ビジネスコンサルタント、経営思想家、占術家。中小企業や個人事業等の小さな会社のコンサルティングを中心に行う。30年以上の会社経営と占術研究による経験に裏打ちされた実践的コンサルティングには定評がある。本サイトのテーマ「気の経営」とは、この世界の法則や社会の仕組みを理解し、時流を見極めて経営を考えることである。他にも運をテーマにしたブログ「洩天機-運の研究」を運営している。座右の銘は 、「木鶏」「千思万考」。世界の動きや変化を先取りする情報を提供する【気の経営(メルマガ編)】も発行中(無料)

イノベーションの起こし方

市場にまだない、しかも、市場が求めるような新しいものを作ることは、商売を繁栄させる方法の一つとなる。これが、世界規模のイノベーションであれば、appleのような会社にすることも決して夢ではない。商売をやる人間にとって、誰もが憧れるのが、この世界規模のイノベーションを起こすことだ。

人はいつの時代であってもイノベーションを求めている。

例えば、映画を例にとってみると、年間の興行収入の上位は、必ず新作映画だ。どんなに、歴史的な名画であったとしても、新しい駄作には絶対に敵わないのだ。駄作であっても、人は未知の体験のほうが大好きだからだ。

だから、イノベーションは、ちょっとしたものでも、かまわない。いくつかの製品や、サービスを組み合わせたものでも構わない。別の市場から持ち込んだ、ただ目新しく見えるだけのものでもOKなのだ。これまである商品に、新しい特徴を加えることでもイノベーションは起こせるのである。

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イノベーションの3つの型

こうした、イノベーションには、主に3つの型がある。

(1)商品のイノベーション
誰も見たことのない商品を開発するか、既存の商品を今までない方法で改良する方法。
appleがこの成功例。

(2)システムのイノベーション
既存の商品を、より早く、確実に提供する方法を考える。
Amazonがこの成功例。

(3)ブランドのイノベーション
ありきたりなもののイメージを刷新して、魅力的に見せて売り出す。
ルイ・ビトンなど多くのファッションブランドが、この方法で、世界規模の会社として成功している。

このようなイノベーションは、当たれば世界的な企業にまで成長していくことができる。

ただし、イノベーションには、アイディアとそれを実現する資本が必要になる。特に重要なのが、この資本の部分で、資本が無い時には、結局アイディアを実現できずに終わる例がほとんどだ。ここは、注意をする必要がある。

冷たいようだが、誰もがこうしたイノベーションを起こせるわけではない。それどころか、ほとんどが、大したイノベーションを起こすことができないのが現実なのである。

イノベーションは本当に必要か

イノベーションは本当に必要か

しかし、商売をやる上で、必ずイノベーションを起こして、新しい商品を開発しなければいけないということはない。

商売を繁栄させることについて、どのような商品かということは、じつはあまり意味がない。つまり、何を売るかというのは、じつは、それほど重要ではないのだ。コンサルをしていて感じるのですが、ほとんどの経営者が起業したきっかけは、何か、アイディアが浮かび、その思いつきを元に商品やサービスを開発し起業をしている。

こうした社長と話をすると、商品のよさを滔々と語ってくれる。その商品が、どれだけ良いか、どんなに素晴らしい商品かを一生懸命に、とにかく語り続けるのだ。もちろん、商品に惚れ込むのは、素晴らしいことだ。しかし、どんな良い商品であっても、その良さが理解されず、誰も知らない商品は、絶対に売れることはない。

これは、どの業界でも同じで、全く新しい商品やサービスを投入する場合に、需要が既にあるかどうかで最初のコストがもの凄く違うものだからだ。

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小さな会社にイノベーションは不要

イノベーションとは、言い換えれば、新しい価値観を持った市場を創造することだ。ここを間違えて、市場にある需要を見ずに思いつきでイノベーションを模索し、新しい商品を開発して、その結果、やっぱり売れないという間違いを、とかく小さな会社はやりがちなのだ。

こうした新しい商品は、資本力のある企業が、需要の無いところにCM等で教育をして、需要を作り出していく戦略をとるのだが、これは、中小企業や個人事業者のような弱者では、とうてい無理なことなのだ。

商品から商売を作り上げ構築するのは、少し前の経営の仕方である、小さな会社の場合には、人の流れから商品やサービスを考えるほうがいい。逆なのだ。

これを、商品ありきで商売を組み立てようとすると失敗する。だから、まず人の流れを作ることが大事なのだ。イノベーションを考える前に、どうすれば、人の流れを作れるかを考える必要がある。

つまり、市場そのものを作り出すことは、大手の金がたくさんあるところに任せ、その隙間で、あなたのファンを作り、そのファンとの間だけでひっそりと商売する。これが弱者である小さな会社が目指すゲリラ戦であり、商売のやり方になるのだ。

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