社長は人に任せずに懸命に売れ

経営者の覚悟がそのまま仕事の成果に直結するのが小さな会社である。しかし、小さな会社の社長は、すぐ、誰かに任せてしまおうとする。人を育てて、自分の仕事をなるべく任せていこうと、ついやってしまうのだ。社長というのは例外なくトップセールスマンである。お客は、社長の顔をみて商品を購入していく。だから、社長は決して怠けてはいけない。人任せにしてもいけない。社長が誰かに任せて手を抜くと、売上が一気に下がることになる。(内田游雲)

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内田游雲(うちだ ゆううん)

ビジネスコンサルタント、経営思想家、占術家。静岡県静岡市に生まれる。中小企業経営者に向けてのコンサルティングや人生のコーチングを専門に行っている。30年以上の会社経営と占術研究による経験に裏打ちされた実践的指導には定評がある。本サイトのテーマ「気の経営」とは、この世界の法則や社会の仕組みを理解し、時流を見極めて経営を考えることである。他にも運をテーマにしたブログ「運の研究-洩天機-」を運営している。座右の銘は 、「木鶏」「千思万考」。世界の動きや変化を先取りする情報を提供する【気の経営(メルマガ編)】も発行中(無料)

小さな会社の社長の勘違い

最近、コンサルティングでクライアントと話していて思うのだが、どうも、マーケティングを何か特別な事のように勘違いしているように感じる。特別な何かがあって、そのノウハウがあれば簡単に稼げる・・・。

こうした勘違いがあるようだ。

中小企業や個人事業といった小さな会社の姿は、具体的に言えば社長が先頭に立ってバリバリ進んでいく!
そんな会社のことである。

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小さいからこそ、大きいところにはできない顧客との繋がりを大切にして、本当の意味で顧客の立場に立った仕事をしていける。 株主の為ではなく、まずは自分と自分の家族のために、従業員やその家族のために、そしてお客のために一生懸命仕事をしていく。そんな姿なのだ。

だから、社長は決して怠けてはいけない。
人任せにしてもいけない。

社長は命懸けで働くもの

日本の99.7%と言われる中小零細企業は社長と社員が家族である。たった2~3人だけの家族かもしれない。その家族を守るために中小零細企業の社長は皆命をかける。

小さな会社の社長は、皆命をかけている。これは、誇張でもなんでもなく本当にそうなのだ。売上の不振に悩み、資金繰りに苦しむ。そして眠れない毎日が続く。

私も、夜中に変な汗かいて、飛び起きたことも何度もある。
社長は、最後には自分の命と引き換えにしてでも社員を守ろうとする。私も、自分の会社に社員を多く抱えていたときは、この社員達の為にと命張っていた。会社が経営不振に陥ってどうしようかと悩んだときには、本気で生命保険で、どうにかしようと考えたことも何度もある。
つまり、自殺がつい頭をよぎるのだ。

覚悟がそのまま仕事の成果に直結する

なにせ、自分に何かあった時の為に、億単位の保険をかけていた。(今考えれば、これは完全に間違った施策だ)それぐらいマジで命懸けなのである。良い悪いは別にして、社長はそうでなくてはいけない。それが、小さな会社の社長なのである。

そして、こうした社長の覚悟がそのまま仕事の成果に直結するのが小さな会社である。
だから、小さな会社を経営するなら、とにかく一生懸命勉強する必要がある。そして、一生懸命行動する必要もある。その情熱にお客は共感し、あなたから商品を買ってくれるようになるのだ。

日本の会社の中で、99.7%が中小零細企業。そして、そのうちの80%以上が従業員5人以下の小規模事業者である。規模が小さいのだから、まともに大きな会社に挑んでいっても負けてしまう。だから、どうすれば勝てるかを社長は真剣に考えなければダメなのである。

もし、どうすればいいかわからなければ、とにかく勉強しなければいけない。

人任せの経営に陥ってしまう

どうも、小さな会社の社長は、すぐ、誰かに任せてしまおうとする。これは、過去に私もやってしまった過ちなのだが、人を育てて、自分の仕事をなるべく任せていこうと自分本位に考え、ついやってしまうのだ。

以前に、少しコンサルをしていたネット通販の会社がある。社長以外に店長がいてあとパートさん一人。つまり3人だけの会社である。そこに、社長と店長という役職が2人いる。この社長がいくつもの業種をやっていて、その一つの会社を店長に任せているのであればいいのだが、そうではない。小さな会社で、3人しかいないのに、なるべく店長に仕事を任せようとする。

これでは、絶対にうまくいかない。確実に営業成績が下がることになる。その会社もそうなった。なぜなら、社長というのは例外なくトップセールルマンである。お客は、社長の顔をみて商品を購入していくものなのだ。

小さな会社という「族」の頭が社長である

世の中には、80:20の法則というのがある。売上の80%は20%の経営資源がもたらすものである。5人以下の会社であれば、社長が売上の80%を稼ぐのだ。頑張って営業を増やしても結局、この比率は変わらない。だから社長が誰かに任せて手を抜くと、売上が一気に下がることになる。

家族と言うのは、その名前の通り「族」だ。だから、小さな会社も「族」なのである。族の頭である社長は、メンバーを守る為に命を張る。メンバーはそれに人生をかける。これが、中小企業や個人事業の本当の姿なのだ。

社長の覚悟が売上に直結する

小さな会社の社長は懸命に働かなければダメなのだ。最前線で懸命に売らないとダメなのである。決して手を抜こうを考えてはいけない。それが小さな会社のビジネスである。どうしていいかわからないなどと言っていてはダメなのだ。

わからなければ勉強する。 そして、必死になって売る。これが、小さな会社の社長の心得であり、会社を経営するということだ。私がこれまでで、最も、後悔していることが、こうした思いを社員に伝えてこなかったことだ。

「俺は、この会社に命掛けてる。
 あなた達の人生と生活を守る為に命掛けて仕事してるんだよ。」

これを伝えられなかったことだ。

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なんとなく、口に出すのが恥ずかしかったのだと思う。しかし、この思いは本気だった。しかし、ただ思っていただけでは伝わらない。これは、恋愛と同じだ。思いは、しっかりと伝えるほうがいい。

いま、小さな会社を経営している社長は、ぜひ、自分の思いを社員に伝えて欲しい。

「おれは、命掛けてるよ」って。

社員の方は、社長のこういった思いをなんとか汲み取ってあげて欲しい。
そして、私はそんな社長を心から応援したい。

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