小さな会社の社長の多くが、なんとなく計画を立て、経営をしている気になっている。中には、計画自体を立てたことがない社長も多い。それでは、一時的にうまくいくことは有っても、長期的に見れば、決して良くなっていくことはない。単なる行き当たりばったりの経営をしていだけだ。1年に1度はしっかりと計画を立てるようにしていくことだ。(内田游雲)
profile:内田游雲(うちだ ゆううん)
ビジネスコンサルタント、経営思想家、占術家。中小企業や個人事業等の小さな会社のコンサルティングを中心に行う。30年以上の会社経営と占術研究による経験に裏打ちされた実践的コンサルティングには定評がある。本サイトのテーマ「気の経営」とは、この世界の法則や社会の仕組みを理解し、時流を見極めて経営を考えることである。他にも運をテーマにしたブログ「洩天機-運の研究」を運営している。座右の銘は 、「木鶏」「千思万考」。世界の動きや変化を先取りする情報を提供する【気の経営(メルマガ編)】も発行中(無料)
12月は人生や経営の計画を立てる月
小さな会社の社長にとって12月は、1年で一番重要な月だと私は考えている。
それは、12月は翌年の計画を立てる最適なタイミングだからだ。
会社(法人)の場合、通常は決算の時期に合わせて計画を立てたりするが、やはり、人間は暦によって生活を知ているので、小さな会社や個人事業の経営者にとっては、12月に計画を立てることが最もふさわしい。
そもそも、法人ではない個人事業主は、12月末で決算になるのでなおさらだ。
そして、よく1年の計は元旦にありと言われるが、本気で計画を立てようとすると、1日では全く足りない。
特に、小さな会社や個人事業の経営者は、一人で考えるしかないので最低でも2~3週間は、しっかりと時間をかける必要がある。
まずは5年計画を策定する
それでは実際に、どのように経営計画を立てていけばいいかというと、まずは、5年の人生計画と経営計画を立てることから始める。
小さな会社やの社長にとっては、「仕事=人生」となるので、この5年計画では、プライベートな事や仕事のことをひっくるめて計画していく。
5年後の自分はどうなっていたいか?
どこに住んでどのような暮らしをしているか?
さらには、仕事は、収入は、家族は、どのようになっていたいのか?
こうした目標をまず決める。この5年先の目標に向けて、では、来年何をするかを計画するのだ。
そこには、当然ビジネスの計画が入ることになる。結局のところ社長は、「仕事=人生」なのだから、経営計画がここでの中心ににならざるを得ない。
1年の年間計画を立てる
5年のビジョンができたら、次は1年間の計画を立てていく。
経営計画だから、ただ、目標の数字を決めるだけでは意味がない。
とても多いのが、目標の数字だけを決めて、実現する手段を考えていない計画だ。
これでは、実現できるはずもないし、全く意味がない。
目標の数字を決めたら、それをどのように実現していくのか、その具体的な方法も考えていく。ここまでが計画だ。
この時に必要になるのが決算書だ。
決算書の数字を見ながら、何を改善し、何を削り、さらに新しく何をするか。
これを決めていくのだ。ここまででれば、次に毎月の行動計画に落とし込んでいくことができる。
1年を通じて、どのタイミングでセールスを行うのかとか、さらには、どういったキャンペーンをする、あるいは、集客をどうするかといったことだ。
こういった月ごとに何をやるのかを計画し、行動計画を作る。
(3ヶ月単位のほうがいい場合もある。)
ここまで作って、初めて計画ということができる。
時間をしっかりかけ計画を立てる
まとめると、
【5年計画 ⇒ 来年の計画 ⇒毎月の計画】
この順に組み立てていくということだ。
こうした計画を立てるので、当然2~3日と言う訳にはいかない。
最低でも2~3週間は、時間をかけて作っていく必要がある。
これをやるだけで、来年の業績が一気に変わっていく。
小さな会社の社長の多くが、なんとなく計画を立て、経営をしている気になっている。
中には、計画自体を立てたことがない社長も多い。
それでは、一時的にうまくいくことは有っても、長期的に見れば、決して良くなっていくことはない。
単なる行き当たりばったりの経営をしていだけだ。
ぜひ、1年に1度はしっかりと計画を立てるようにしていくことだ。