あなたの感情や意識が言葉に投影されると、嫌われる事も出てくるだっろうが、100人を不快にしない事よりも、共感を得て10人のコアなファンを作るほうが、よほどビジネス的には役に立つ。あなたが自分のことをしっかりと語り、自分の考えや情熱を伝え、共感を得てはじめて、相手に信頼されるようになり、気持ちが分かり合えるようになってから話をすれば聞いてもらえるようになるのだ。(内田游雲)
profile:内田游雲(うちだ ゆううん)
ビジネスコンサルタント、経営思想家、占術家。中小企業や個人事業等の小さな会社のコンサルティングを中心に行う。30年以上の会社経営と占術研究による経験に裏打ちされた実践的コンサルティングには定評がある。本サイトのテーマ「気の経営」とは、この世界の法則や社会の仕組みを理解し、時流を見極めて経営を考えることである。他にも運をテーマにしたブログ「洩天機-運の研究」を運営している。座右の銘は 、「木鶏」「千思万考」。世界の動きや変化を先取りする情報を提供する【気の経営(メルマガ編)】も発行中(無料)
共感を得てコアなファンを作る
誰かに何かを伝える時に、最も有効なのが文章だと言える。
なぜなら、あなたの書く文章には、あなたの個性が色濃く出てるからだ。
あなたの考え方、気分や感情、そして、意識そのものが文章に投影されるのだ。
現代では、動画や音声のほうが伝わると考えがちだが、現実には、動画や音声はすぐに流れ出てしまうものである。
簡単に入ってくるものは、簡単に漏れ出てしまうのだ。
その点、文章のほうが、しっかり言葉を選び推敲を重ねることで、正確に伝えられるのだ。
あなたの感情や意識が言葉に投影されると、嫌われる事も出てくるだっろうが、100人を不快にしない事よりも、共感を得て10人のコアなファンを作るほうが、よほどビジネス的には役に立つ。
まずは、このことをしっかりと覚えておいて欲しい。
そして、伝えるということを考えた時に、やはり問題となるのは、4notである。
4notとは、人が何かを伝える時には、話を聞かない(読まない)、信じない、理解しない、行動しないの、4つのないが基本だという意味である。
この4つの「ない!ない!ない!ない!」を、英語で4notという。
どれだけ一生懸命伝えようとしても、そもそも、聞いてすらもらえない状態が基本なのだということだ。
【参考記事】:
4notの壁を崩す方法
この4notを崩すために、興味づけさせるキャッチコピーや画像を選定し、信頼を勝ち取るための証拠を提示し、安心して申し込みしてもらえるように、順序立てられた文章を構成する必要がある。
セールスレターなどでなっがったらしく、多くの事を書くのは、全て、この4notを崩すためと言ってもいい。だから、同じことを何度も表現を変えて伝えていくのだ。
この、4notを崩すためには、理屈で話しても通じない。
「こうこうこういう理由で、こうすべきだ」
と相手に理屈を伝えても聞いてもらえない。
「ジャンクフードは体に悪いから食べないほうがいい」
とか、
「あなたはこれを買うと得だから買うべきだ」
とか、
「あの男は悪人だから付き合わないほうがいい」
とか、
どれだけ正しいと思ったことを一生懸命伝えても、結局のところ聞き流されるだけなのである。
信頼性と共感性と合理性を構築する
なぜ、そうなってしまうのかというと、理屈をどれだけ伝えても、信頼性と共感性が欠如しているからである。
古代ギリシャのアリストテレスが人を説得する方法として、
「エトス(信頼)」
「パトス(共感)」
「ロゴス(理屈)」
以上の3つが大切だと述べている。昔も今も、この3要素が必要だ。
この中でも、特に共感性が重要になる。たいていの人は、信頼と理屈を打ち出して伝えようとするのだが、共感性に関しては、多くの場合おざなりにされてしまう。
しかし、実際には、4notを崩す為に最も効果的なのが、この共感性なのだ。
あなたが自分のことをしっかりと語り、自分の考えや情熱を伝え、共感を得てはじめて、相手に信頼されるようになり、気持ちが分かり合えるようになってから、理屈的な話をすれば聞いてもらえるようになるのだ。
逆に、信頼性も共感性もないのに理屈を押し付けたらそれは、嫌われてしまうだけとなるだろう。
何かを伝えようと思ったら、まずは、共感を得るように考えてみることである。
そこができて初めて、伝えるということが有効になるのだ。
共感を得るとはファンを作ること
共感を得るとは言い換えれば、あなたのファンを作るということである。
そして、ファンを作る簡単な方法は、あなたのプライベートな部分を、ある程度さらけ出すことから始まる。
もちろん、サイトやブログでもこの効果はある。
芸能人ブログが流行っているのもプライベートな部分が垣間見れて、より、身近に感じることができるからだ。
文章などで一番共感を得ることができるのが、小難しい理屈でなくプライベートの話だ。
そして、言葉や文章に喜怒哀楽をのせることである。
喜怒哀楽を通じて、読み手に、感情の動きを与えるように心がけていく。
結局のところ、あなたの言葉には、あなたの個性が色濃く出てくる。
あなたの考え方、気分や感情、そして、意識そのものが投影されるのだ。
その結果として、嫌われる事も出てくるだろうが、100人を不快にしない事よりも、共感を得て10人のコアなファンを作るほうが、よほどビジネス的には役に立つのである。
これが伝えることの前提として知っておくべきことなのだ。